ハードカプセル健康食品のOEMで起こりうる臭気の事例について、解決までの流れをご紹介します

以下は、ハードカプセルの受託製造、OEMにおいての過去のクレーム、トラブル、異状の事例を、事実を元に再構成し苦情処理形式でまとめたものです。
内容は、フィクションであり、発生日時、状況、会社名、製品名などはすべて架空のものですが、万一、貴社製品において類似のトラブルが発生した際には、原因究明の一助としてお役立てください。

20○○年10月14日 黒酢ハードカプセルの臭いがいつもより強い

●発生状況
「黒酢ハードカプセル‐PBの臭いがいつもより強い」として、販社様から平成2○年10月14日に苦情現物である商品1袋(開封済み、賞味期限20○○.6)をお送りいただき、原因調査をご用命いただいた。

●調査結果および原因の推察
いただいた苦情現物(専用アルミ袋)のチャックを開けて、直ちに鼻を近づけ、臭いを確認したところ、たしかに強い臭いが認められた。
しかし、この臭いは乾燥黒酢粉末をカプセル内容物とした本製品の特有の臭いであり、異臭では無かった。
そこで、この苦情現物と弊社保管品の臭いの強さを比較するために、苦情現物および同ロットの弊社保管サンプルから30粒のカプセルを取りだし、それぞれをガラス瓶に入れ、この2つのガラス瓶のキャップを取った瞬間の臭いの強さを3名のモニターにより比較した。
その結果、保管サンプルと苦情現物においては臭いの強さの差は認められなかった。
次に、同ロット品、前回製造分、前々回製造分の計3ロット分のサンプルについて、同様な試験を実施したところ、この3ロットの中では、苦情現物と同ロット品が最も臭いが強いことが判明した。
以上から、苦情現物だけでなく同製造ロット品全体において、確かに通常の製品よりも臭いが強いことが思料された。
この原因としては、以下の二点が考えられた。
  • 元々の黒酢原料のロット間において臭いの強さに違いがあること。
  • 製造上の理由で臭いが強くなったこと。

原料ロット間の臭いの違いは、天然原料ゆえにむしろ当然のことである。
製造上の理由とは、具体的には以下のことである。
本品のカプセル殻は植物性のプルランカプセルを用いている。
このプルランカプセルは乾燥すると脆くなりやすい性質がある。
一方、カプセル内容物の黒酢粉末は水分を吸収しやすい性質がある。この性質によってカプセル殻が本来保持している水分をも吸収してしまい、そのことによりカプセル殻が脆くなってしまうことがある。
したがって製造時にはカプセル殻の水分調整が必須であるが、この結果、最終製品において通常よりも水分率が高めになった場合には、臭いが強くなることがある。
また、ハードカプセルは臭いがカプセルの合わせ目から洩れ出るため、敏感な方や臭いが強い内容物の場合には臭いが気になることがある。
そこで、カプセル内容物を取り出し、水分含量試験(乾燥減量試験)を実施したところ、下表のとおりであり、苦情現物と同ロット品は水分量が明らかに高かった。

検体
苦情品と同ロット品 前回製造ロット 前々回製造ロット
水分含量
4.8%
3.4%
3.7%

よって今回の臭いの強さの主たる原因は、製造工程において、若干ながらカプセル内容物の黒酢粉末の水分含量が増加したことが原因と考えられる。
しかしながら、この水分値は黒酢粉末の原料規格値以下であるから正常の範囲と言え、このことによる品質の低下の心配は無いと考えられる。
念のため、細菌検査を実施したが問題はない。
また味、色を確認したが特に異常も認められない。

●今後の対策
本製品は、製造ロット間によって臭いの強さに違いがある。 その理由としては、原料ロット間による違い、製造条件による違いが考えられるが、それを含めて本品の特性であり異常ではない。
このことを販社様にご説明し、それでも対策をご希望の場合として、いくつかの改良案をご提案した。

後日談)
販社様によれば、むしろ臭いが強いことは、黒酢を含む健康食品の品質の目安として好む消費者も多いため、あえて対策を講じる必要はないとのお話であった。

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