ハードカプセルで実際に起こる可能性のある品質異常の事例です

以下は、ハードカプセルの受託製造、OEMにおいての過去のクレーム、トラブル、異状の事例を、事実を元に再構成し苦情処理形式でまとめたものです。
内容は、フィクションであり、発生日時、状況、会社名、製品名などはすべて架空のものですが、万一、貴社製品において類似のトラブルが発生した際には、原因究明の一助としてお役立てください。

20○○年10月18日 グルコサミンコンドロイチンハードカプセルが変色している

●発生状況
平成2○年10月18 日に、販社様から、「グルコサミン・コンドロイチンハードカプセル‐OEM(商品名)において、消費者からだんだんにカプセルが濃くなってきて、 ところどころ斑点が見えるとの苦情がよせられた」とご連絡をいただき、苦情現物1袋(開封済み、賞味期限20○○.4)をいただいた。

●調査結果および原因の推察
いただいた苦情現物は、開封済みで、本来90粒入りのところ54粒が残る使用途中の製品であり、その54粒すべてに明らかな変色が認められた。

グルコサミンコンドロイチンハードカプセルの変色写真
右が正常なカプセル

同梱されている乾燥剤(1gのシリカゲル)は、その色から推定して完全に吸湿し、もはや乾燥剤としては機能していないように思われた。
その賞味期限から追跡した製造年月は、平成2○年4月であり、出荷後に2回の梅雨、夏季を越していることが判明した。
苦情品のカプセルから中身を取り出し、通常品のカプセル(同じ製造ロットの保管サンプル)のそれと乾燥減量(水分含量)を測定したところ、下表のとおりであり、苦情品のカプセルの内容物の水分含量が明らかに高かった。
検体
苦情カプセルの内容物 同ロットのカプセルの内容物
水分含量
6,7%
4.2%

本品のカプセル内容物主成分は、グルコサミン、コンドロイチン、コラーゲンで、これらの成分は共存下で吸湿することにより変色しやすい性質がある。
本品は製品出荷時から2回の夏季を越しているため、その間の高温高湿度下で吸湿し、その後経時的に変色が進んだものと思われる。

アルミ袋でも確実にチャックを閉めれば密閉性は高いこと、苦情現物は使用途中の製品であり、苦情申し出者の話からも徐々に変化したことが明らかなことから、今回のケースは、消費者のお客様の使用途中で容器(アルミ袋)をしっかりと密閉しないまま、 しばらくの間使用されずに放置され、あらためて使用しようと考えた時にその色の変化に気が付いたものと思われる。

●今後の対策
今回は、急激な変化に申し出者のお客様が気づかれたので、変色後は摂取されていない。
したがって体調面の心配は無かった。
この変色はいわゆるメイラード反応で、グルコサミンやコンドロイチンなどに含まれる単糖、すなわち還元糖と、コラーゲンやカプセル皮膜のゼラチンなどに含まれるたんぱく質との変色反応である。
この現象は、加工食品では風味を良くしたり、着色のために積極的に用いられる場合もあるもので、衛生上の問題はないので、万一摂取した場合でも健康被害は考えにくい。
しかしながら、本品は開封後確実に密閉しても、あるいは未開封であったとしても、比較的高温下で長期保管された場合には、カプセル内容物のグルコサミン、コンドロイチン、 コラーゲンとカプセル皮膜のゼラチンが元々持っているわずかな水分のため、上述の反応がゆるやかに進行し、それとともに徐々に色調が暗くなる特性がある。
  そこで販社様には、消費者のお客様に、次の点のご説明をお願いした。
  • 今回の異常は、高温・高湿度下に保管されたために起こった色の変化であり、これは各種の機能成分の性質であること。
  • この性質により、変色が進行する性質があるため、化粧箱に記載されている「保存方法」に留意してお取り扱いいただきたいこと。

グルコサミンコンドロイチンハードカプセルの拡大写真 グルコサミンコンドロイチンハードカプセルの内容物の写真
変色したカプセルの拡大写真 カプセル内容物に変色が認められる
乾燥減量試験)
試料を所定の条件で乾燥させて、その失われた水分の量を測定する試験である。
具体的には、一定量の試料を取って重量を測定し、それを所定の条件で乾燥させて、あらためて重量を測る。
元の重量から乾燥後の重量を引き算し、この数値を、乾燥することによって減ったもの、すなわち水分であると考える。
これを元の重量で割ることで、その割合を算出し、水分含有量○%と考える。
水分値を厳密に測定する場合には、本来はカールフィッシャー法などを用いるべきであるが、今回のような目的であって、測定物の組成が明確な場合には、この乾燥減量法を水分含量試験に代替できる。
なお、一般に単純な乾燥減量法では、水以外の揮発性物質や加熱により新たに生じた揮発性物質も含まれてしまうため、厳密に水分だけを測定しうるカールフィッッシャー法に比べて、数値としては高くなることが多い。

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