魚油をソフトカプセルにした際に起こる結晶化についての問題

ソフトカプセルの内容液の結晶化の問題(その2)

以下は魚油ソフトカプセルの例で、天然に近い未精製の魚油を加工したソフトカプセル製品で結晶が発生したものである。

魚油ソフトカプセルの結晶写真
魚油ソフトカプセルの結晶

一般に、食品および健康食品用として大量生産されている植物油、魚油はともに高度に精製されている。
そのいくつかの精製工程のうち、脱ロウ(低温ろ過)工程において、あらかじめ油脂を冷却し結晶化しやすい成分をあえて析出させ、それをろ過して除去する事を行っている。

そのためこういった工業製品は結晶が出にくい性質になっているが、健康食品にはあえて高度に精製しない、より天然に近い未精製の魚油が使用されることがある。
このような製法は、少量生産だからこそ可能なむしろ付加価値が高いものであり、消費者の健康志向に合致しているものである。
しかしながら、それゆえに低温下で結晶しやすい成分もそのままの形で含まれており、それが気温の低下に伴い析出することがある。

特にカプセル製造後に、空調がされている製造室、保管室などの環境から、一次的にせよ急激に温度が低い環境に置かれた場合に起こりやすい。
具体的には、流通に際して工場外に出された時である。

このケースは、工場内では結晶の析出が見られず、販社様やお客様のお手元に届いた状況では発生しているのだから始末が悪い。

この魚油の結晶化の問題や対策に関しては、筆者は割合多く経験しているので、やはりお困りの販社様もあろうかと思うので、 「ソフトカプセルのクレーム事例 魚油ソフトカプセルの結晶析出」などとして、別途詳細に述べたいと考えている。
(余談だが、こうした温度環境の大きな変化は、中身のカプセルだけでなく、樹脂ボトルに添付したラベルにしわを発生させたりするような包装異常を誘発するケースもある。これは温度変化に伴う体積(表面積)変化によるものであって、材質による膨張・収縮率の違いに起因するものである)

さて、このように結晶化の問題は、内容液の性質といくつかの要因が関係するため、その対策もケースバイケースで考えなければならない。
その対策の一つには、前述したように、着色剤でカバーすることも当然あり得る。

しかし筆者の個人的な好みとしては、たとえ結晶しやすい性質を持つ成分であったとしても、着色剤で隠ぺいするよりも、ナチュラルな色や状態が好きである。
これらの写真のような状態も決して悪いとは思わない。(外観上の特徴として面白いと言ったら言い過ぎだろうか)

消費者からのクレームや問い合わせを危惧するのであれば、事前の「注意表示」、すなわち「沈殿や結晶がみられることがありますが、 本品の特性であり異常ではありません」などの表示で対応すべきだとも思ったりもする。

「内容物の保護効果を考えれば、着色皮膜も悪くないのでは?」とのご意見もあろうかと思うが、保護効果を期待するのであれば、むしろ包装仕様でカバーすべきであり、 実際褐色ガラスビン、アルミ袋などの一般の容器であれば、十分な遮光性を有しているから問題ないであろう。
そしてその方が、(着色剤と使用しないことで)より自然に近いものを好む消費者のニーズにもマッチするし、何よりも販社様の製造コストが下がる。
我々、カプセル製造会社としては、製造オプションであるカプセル皮膜着色を選んでいただく方が売り上げの面からはありがたいことであるが。

(そういうわけで、弊社のコエンザイムQ10製品にはカラメル色素は用いていない。当製品のカプセルの色は、コエンザイムQ10とアスタキサンチンが元々持っている自然な色である。
当然製造ロットごとに色の変化はあるが、それも自然のことである)

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