ブルーベリーソフトカプセルの品質苦情についての事例

このページは、ソフトカプセルの過去のクレーム事例を参考にして苦情処理形式でまとめたものです。
内容は、事実を元に再構成したフィクションであり、発生日時、状況、会社名、製品名などはすべて架空のものですが、ソフトカプセル製品で予想される異常、苦情、問題をできるだけ広い範囲にわたって掲載しますので、 万一、貴社が販売している製品においてトラブルが発生した際には、原因究明の一助としてお役立てください。

20○○年8月1日 ブルーベリーソフトカプセルの先端が分離している

●発生状況
平成2○年8月1日に、受託製造品であるブルーベリーソフトカプセルA(製品名)において、「先日納入されたカプセルを光にかざして見たところ、先端部が透明に見えるカプセルがいくつか認められたので確認していただきたい」と、販社様からご連絡をいただき、調査をご用命いただいた。

●調査結果
ご指摘いただいた製品の保存サンプルを確認したところ、カプセルを手にとって観察する限りにおいては、先端の透明部分は確認できなかったが、カプセルを蛍光灯や太陽光にかざすと、いくつかのカプセルにおいてその先端部に若干の透明部分が認められた。
続いてカプセル先端部を輪切りにして、内容液を取り出して状態を確認したところ、この透明部分はカプセル内容液の液体成分が分離したものであることが判明した。

●原因の推察
今回のカプセル内容液の分離は製造工程中のカプセル乾燥工程において発生したものと推察される。
ソフトカプセルの乾燥は円筒型のカゴ(いわゆるタンブラー)の中に製造直後のカプセルを入れ、乾燥した空気を当てることにより行うが、この時カプセルをまんべんなく乾燥させる目的でこのカゴを回転させるため、中のカプセルに遠心力が働く。
今回の製品は、この時の遠心力により、カプセル内容液成分のうちのオリーブ油、ビタミンE等の液体成分と、ビルベリーエキス(ブルーベリーエキス)、カシスエキスなどの固体成分とが分離したものである。
今回の製品は3回目の本生産品であるが、いずれも同様の条件で製造したもので、カプセル内容液の分離のパラメーターとなる内容液調合時の粘度にも大きな差異は無い。(注1)
しかしながら、乾燥工程においては製品の乾燥状況により乾燥時間が変わることがある。
今回のケースは夏場の湿度が高い季節に製造した製品であり、回転乾燥に過去に製造した製品よりも時間がかかったために、カプセルに長時間に渡って遠心力がかかり、そのことが原因で若干の分離が発生したものと思われる。

●対策
一般にカプセル内容液の粘度は、低いと分離が生じやすく、高いと内容液の漏れの可能性が高くなる。
内容液の分離はソフトカプセルにとっては重欠点であるが、漏れは致命欠点である。
したがってカプセル内容液の粘度は、分離が発生しないかぎりは低いほど液漏れのリスクが少なくなる点で好ましい。 今回、外観検査工程において、若干の分離は確認されたものの、光に当てて観察しない限りはわからない程度の外観上の微欠点であると判断し出荷したものである。(注2)
しかしながら軽度とは言え、欠点であることには違いないので、以降の生産においては販社様とご相談の上、カプセル内容液の粘度を現状よりも若干上げて製造することを検討させていただく。
なお、今回の分離は乾燥工程で一時的に強い遠心力が係ったために発生した分離なため、経時的に進行することはない。

注1)
ソフトカプセルの内容液の粘度は、内容液の分離のパラメーターとなる。 粘度が高ければ分離はしにくいが、カプセル充填工程で皮膜の間に内容液が挟まり液漏れを誘発するリスクが高まる。 また、内容液重量の偏差(バラつき)の要因にもなるため、その製品の適性粘度を見極めることが重要である。 そこで弊社では製品ごとに適性粘度の範囲を規格して管理している。

注2)
ソフトカプセルの外観検査は、一般に、ベルトコンベアー式で流れるカプセルの下から光を当てて検査するため、工程で発生した分離は軽度なものでも発見することができる。(写真参照)
しかしながら不透明なカプセルについては、上から光を当てる検査方法を取る場合もある。この方法はカプセル表面の異状は発見しやすいが分離は見つけにくい面があり、このあたりは品質の作り込みにおいて品質管理責任者や製造管理責任者の経験が問われるところである。

ソフトカプセルの外観検査の写真

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