グルコサミン錠剤の異物についての苦情と調査報告です

20○○年3月9日 グルコサミン錠の異物(黒点)

●発生状況
「グルコサミン錠‐OEM(商品名)の2回目の生産を開始したところ、色が初回製造品と異なる。また異物に見える黒点がある」と製造部から報告があったため原因調査を行った。

●調査結果及び原因の推察
本品は、グルコサミン、コンドロイチン、乳酸菌、各種アミノ酸、ヘム鉄等を配合した、コーティング無しの錠剤(素錠、裸錠)である。
2回目の本製造の開始時点で、初回製造品の保管サンプルと性状を比較したところ、色が異なること(初回製造品の方が全体的に色が濃い)、また今回品には黒点が認められることに製造担当者が気づき、品質管理に連絡があったものである。
そこで製造部には直ちに加工中止を指示し、急ぎ原因調査に入る。

色の異なる錠剤の写真 黒点がある錠剤の写真
左が前回製造の錠剤 今回製造品には黒点が見える
本錠剤に使用する原料のうち、黒色をしたものはヘム鉄だけであり、その添加量は1粒中2%である。
このヘム鉄の在庫原料のうち、今回の製造に使用したものと同じ製造ロットの性状を確認したところ、全体的にケーキングしている(粉体が固まること)ことが認められた。
そこで、製造担当者に確認したところ、ヘム鉄原料は通常はほとんどケーキングしていないため、そのままの状態で配合するが、今回の製造ではケーキングが見られたので、事前に60メッシュの篩(0.25mmの目開き)で篩過して加えたと言う。

以上の調査結果から、今回の色の違いと黒点の原因は、
  • 前回品は、微粒子状のヘム鉄が全体的に分散しているため、錠剤全体の色目が濃い。
  • 今回品は、ヘム鉄に凝集があり粒子が大きいため、粉末混合時には判別できなかったものの、打錠(プレス)により錠剤表面のヘム鉄の大径粒子が展延され、黒点状となって目立ったものと推定する。

念のため、細菌検査(緊急的な24時間培養法)を実施したが、下表の通りで異常は認められない。

検体
一般生菌数
大腸菌群
ヘム鉄原料 (lot.13820)
300個以下
陰性

●対応
原料のケーキングを防ぐためには、長期保管(在庫)しないようにすることが一番だが、やむを得ない場合は、高温高湿を避け、密封して保管し、用事撹拌してほぐすことで、ある程度防ぐことが出来る。
しかし、今回のヘム鉄は販売会社様からのご支給の原料であったため、そういった対策は難しい面がある。
そこで販社様に上記の状況をお伝えして判断を仰いだところ、今後も同様なケースが発生する可能性もあることから、今回は特に対策を講じずそのまま製造して良いとのことであった。
そこで販社様には、消費者のお客様から万一お問い合わせ、ご質問などがあった場合には、黒点は配合成分のヘム鉄に由来する外観上の問題であり、品質上の異常ではない旨のご説明をお願いした。

また、加工を保留していた製造部に再開を指示するとともに、予定の納期に遅れないように休日出勤で対応するよう合わせて指示した。


補足)
試作製造、原料の受け入れ検査、製造装置のセッティングなど、入念な計画と準備をして製造に望んでも、突発的なトラブルや不具合が起こる場合がある。 本質的な異常でないケースは、販売会社様に製造の可否のご判断を仰ぐことになるが、そのための事実確認(調査)の時間も必要なうえ、ご連絡後に直ちに結論をいただけるわけでもない。
しかしそうした場合においても、受託製造会社としては、納期を遵守することに最大限の努力をしなければならない。

参考)
●素錠、裸錠
裸錠」をご参照。

●ケーキング
粉末が固まること。 ご家庭でも、粉糖(菓子作りに使用する微粒子の砂糖)や塩などの微粉末で経験されることが多い。 粒子が細かく、かつ糖分が含まれていると起こりやすい。

●60メッシュ
0.25oの目開きの篩(ふるい)のこと。
メッシュ」をご参照。

●篩過
篩で濾すこと。
ろ過」をご参照。

●細菌検査
通常、一般生菌数と大腸菌群を測定することで、その原料の清浄度(清潔に製造されたか、取り扱いされたか)の目安とする。
公定法では、48時間培養した時の細菌の繁殖の様子を観察するが、今回のような緊急な場合は、24時間培養の簡易法で推定することも必要である。

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