キトサン錠剤ひび割れクレームと調査報告です

20○○年7月3日 キトサン錠の割れ

●発生状況
平成2○年7月3日に、販売会社様から「キトサン錠−OEMが、いつもより欠けや粉落ちが目立つ」とのご指摘をいただき、確認と調査をご用命いただいた。

●調査結果
キトサン錠‐OEMは、キトサン、コラーゲン、白インゲン豆抽出物、キトサンオリゴ糖、食物繊維、サラシアエキスなどを配合した錠剤である。
キトサンは、主にエビやカニの殻から抽出される動物性の食物繊維で、かさ密度が軽く、しなやかな粉末であり、錠剤成型時の圧縮(プレス)において結着性が弱いことから、成形しにくい成分である。
本品はそのキトサンの配合量が、全体の50%を超え、またキトサン以外の部分の大半も、上述の機能性成分が占めており、いわゆる賦形剤や滑沢剤などの錠剤の成型性を改善するための成分の配合量が限られているため、一層成型性が厳しい製品である。
そのため、出来上がった錠剤の硬度は低く、摩損が大きい傾向がある。

キトサン錠の割れの写真
割れ、粉落ちが多いキトサン錠

しかしながら、本品の配合は、他の受託製造会社が設定したものであり、弊社で受託した際には、すでに市場に流通しており、パッケージの表示の関係もあることから容易に配合変更することは出来ない。
そこで従来より、慎重に製造してきたところであるが、今回原材料のロット間の性状のブレやバラつきによって、硬度が比較的低い錠剤が出来上がってしまったものと考えられる。
製品出荷時の製品試験では、硬度は、平均4s重であり、一般の錠剤に比べては低いものの、販社様との取り決めの製品規格の範囲であった。
しかしながら、販社様への輸送中での衝撃等によって、割れ、欠け、摩損が発生したものと思われる。
キトサン錠の写真 キトサン錠の拡大写真
粉落ちが多いキトサン錠 一部に欠けが見える
●今後の対策
今回は返品いただき、慎重に粉末を篩過して除去、さらに外観検査で割れた錠剤を取り除いて、厳重に梱包して再度発送した。
今後の対策のうち、根本的な対策としては配合検討が必須であるので、若干のコストアップになるものの、新たに配合を設定し、販社様にご提案した。
また、従来の配合で継続製造する場合には、
  • 今回の件を運送会社に伝え、取り扱いに際しての一層の留意を喚起する。
  • 「割れもの」であることの、一層明確な表示を行う。
  • 錠剤バルクの発送形態を、一般の品目とは別の、より緩衝材多く入れる等の厳重な形態を採用する。
等で対応することとした。

後日談)
販社様で協議の結果、「コストアップにはなるが、品質を優先する」ことに決定されたため、新配合での試作品製造を行ない、思った通りの硬度が確保できることを確認した。
その後、作製済みの従来製品の包材(化粧箱、ラベルなど)を使い切るタイミングで、原材料表示等を変更の上、新配合品に切り替えることになった。

参考)
・木屋式硬度計(錠剤用硬度計)
硬度計参照。
錠剤の硬度を測定する機器。
製造現場においては、寸法(錠剤の厚さ)、重量(錠剤の重さ)、硬度を測定しながら、錠剤機のプレス圧力を調整していく。
また出荷時の製品試験において、品質の目安の一つとして硬度を確認する。
一般には、硬度が5s重以下の場合には流通時、使用時に、割れ、欠け、摩損(粉落ち)が危惧される。
また糖衣処理、フィルムコート処理を行う場合には最低でも3s重以上ほしいところである。
なお、硬度計には自動(デジタル)式、手動式があるが、いずれも誤差は大きい。
よって正確な傾向や数値を知るためには、検体数を増やす必要がある。

・賦形剤
用語集の賦形剤参照。

・滑沢剤
用語集の滑沢剤参照。

・摩損
用語集の摩損参照。

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